解決が求められる世界の課題、よりも
解決が求められる世界の課題、よりも
中学校の3年生の社会は公民です。
3学期の公民は、国際社会の課題問題が登場します。
こんなふうに。
地球の環境問題は危機的だという話、
化石燃料などのエネルギーがやがて枯渇するという話、
原子力発電は危険だという話、
世界の人口が急増していて、食料や水の不足が予想されるという話、それなのに日本では大量の食料が廃棄されているという話、
世界中に貧困・飢餓が存在し、教育を受けていない子どもたちが多数いるという話、
戦争が絶え間なく起こり、テロリズムという新しい戦争が増えているという話、
先行き不安にさせる話が、これでもかこれでもか、と続きます。
世界は困ったことばかりで、比較的日本は恵まれた国なのに見て見ぬふりをしている。
未来は圧倒的に暗い。
大人までなんだか暗澹たる気持ちになってきます。
これはたまたまですが、生徒の持っている教科書と教室にある教科書の発行が数年がずれていて、数値が新しく更新されているために近年の変化がわかったことがあります。
その一つ。
貧困のなかにいる人たちは、
2011年1.25ドル未満で生活している人が10億人。
2013年1.9 ドル未満で生活している人が8億人。
1.25ドルが1.9ドルになり、人口10億人が8億人に変化していました。
ということは、
しかも、全人口は増えているから、貧困の割合はぐんと減少していることになります。
すごく改善してるじゃん‼️
急激に貧困は解消される途上であることがわかります。
しかし、教科書はそのことには触れず、ただ「世界にはこんなに多くの貧しい人がいる」というニュアンスで書かれています。
これは、一部変えると全体を変えなきゃいけないからやめておこう、というめんどくささなんでしょうか。
それとも、意図的に生徒を悲観的にさせようとする方針なのでしょうか。
いずれにしても、少しバランスを欠いているような気がします。
新しい油田もエネルギーも見つかっているし、世界的な戦争の可能性も低くなっています。食料生産も新しい農法や品種が開発されています。僕はこういうことも生徒に話します。
もし意図的にしているのならば、卒業を間近にした中学生を、ある側面を黙って悲観的にさせるのはどうかと思います。
世界の問題よりも、むしろこっちの方が問題です。
僕は基本的に、全体的には世界は少しずつ良くなっていると信じています。
なぜなら、悪くしようとする人より、良くしようと思う人の方が多いと思うからです。
そう思いませんか?